robinsonrobin

昔日本語の清音は61あったという。今は44。奈良時代には母音が8つあった。「い」と「え」と「お」に2種類の母音があった。「き」と言っても2種類の発音があったのだ。「へ」と言っても2種類。「と」と言っても2種類。 さらに「はひふへほ」は「ぱぴぷぺぽ」、「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」、「い」と「ゐ」、「え」と「ゑ」、「お」と「を」、も違う音だったという。 日本語は長らく文字がなかった。今から1万年前から紀元前2~3世紀までの縄文時代と呼ばれる時代に文字はなかった。といって言葉がなかったわけではない。縄文の人々は言葉を当たり前に話していた。ただ文字を作る必要を感じていなかった。話し言葉でお互いの意志を伝えあっていた。 なぜ、文字がいるようになったのか。それはなぜ文字が要らなかったのかと同じ問いかけだ。 言葉は互いの意志を通じ合わせ、確かめ合わす。自分の思いを相手に伝えたい、自分の思いを分かってほしい、そして同じように相手の思いを分かりたい、分かりあいたい。そこで言葉がいる。